ZNONZ Ⅱ
振幅型ゾーンプレートの特徴を残しつつ、より明るく、解像度を増した位相型ゾーンプレート3種に振幅型フィボナッチ・ゾーンブレートを加え、ターレット機構で容易に選択してご使用いただける製品としました。
なおZNONZ Ⅰと同様に、搭載する4種の素子はすべてフルサイズ換算の焦点距離は約28ミリ、画角は約75度です。
ZNONZ Ⅱ の位相型ゾーンプレートは、回折現象を利用する点は振幅型と同じですが、被写体上の一点から出た光のすべてを透過するので暗くなる欠点を補い、解像度も振幅型より数段向上したものになります。ZNONZ Ⅰ に比べてより明るく、ハローが少ない、先鋭な像が得られます。また筐体のサイズと重さは維持しました。
構造は図のように、透明素材で同心円状の階段構造を作り、振幅型と同じ段幅で、段差を光の波長(550ナノメートル=0.5ミクロン)として、それぞれの同心円ゾーンを通ってきた光が焦点に達した時に1波長遅れの同位相となるようにします。
これを2波長遅れ、3波長遅れ・・・と繰り返すことで、整数倍だけ違っても位相は同じですから、入射光のすべてを利用でき、焦点における光の強さは振幅型の4倍となります。また直線光も大幅に減少させられるので、ハローの少ない画像を提供します。
このように位相型ゾーンプレートはサブミクロン単位の微細構造を必要としますから、製造方法も振幅型ゾーンプレートとは比較にならない高度な加工が必須です。弊社ではパートナー会社との協業で、リーズナブルな価格でのご提供を実現しました。
製品には段数や形状の異なる3種の位相型ゾーンプレートに、振幅型ではありますがZNONZ Ⅰ とは趣の異なる撮影画像が得られるフィボナッチゾーンプレートを加え、4種の撮像素子がターレット状に格納されています。ダイヤルを回し手軽にご希望の素子を選んで撮影できる仕組みを採用しています。
製品は銀色、銅色を用意しました。銀色はガンメタル調、銅色は骨董風に黒汚しを付加しております。お手持ちのカメラとのコーディネートでお選びください。
なお、ZNONZⅡのスチールとブロンズは同じ位相型ゾーンプレート4種を内蔵しています。
ZNONZ Ⅱ に搭載した光学素子
振幅型フィボナッチ・ゾーンプレート
ZNONZ Ⅰ搭載のゾーンプレートとはひと味違う表現が得られます。
位相型ゾーンブレート2L
位相型の特徴がよく現れる素子です。振幅型に近い表現となりますが、開口面積が大きいため、明るいことも特徴です。
位相型ゾーンブレート4LA
2Lよりシャープな像が得られます。位相型ゾーンプレートの特徴が最もよく現れるとのご指摘も頂いております。雰囲気描写に向いているとのお言葉もありました。
位相型ゾーンブレート4LB
4LAよりややシャープな像が得られます。ゾーンプレートでの撮影において、被写体によってはシャープすぎるとのご意見も頂いております。
- 近接能力と深い被写界深度のサンプルです。Nゲージ鉄道模型を、フジフィルムGFXで撮影。背景は100メートル以上後方の自然森林です。マウントアダプターを介してZNONZⅡを装着しただけで、ピント調節はしていません。
- 「Nゲージ鉄道模型の接写を百メートル以上離れた自然林を借景として、両方にピントが合う撮影が可能です。
※製品には国立電気通信大学名誉教授・竹田辰興先生監修のガイドブックが同梱されています。ZNONZⅠ、ZNONZⅡのそれぞれについて、より詳しい情報はそれぞれのガイドフックをご覧ください。
それではみなさまをレンズによる撮影とはひと味違ったゾーンプレートの世界にお招きいたしましょう。